わたしの反戦デビュー記念日となった3月21日。このパレードの際、いろんな人からいろんなビラを貰った。そのなかでわたしの興味を引いたもののひとつが《平和のために買わない・選ばない!》というアメリカ製品・サービスの世界一斉ボイコット運動だった。
《誰でも、どこでもできるイラク戦争反対運動---皆が力を合わせれば、イラクの戦争は止められます。問題の米国企業製品の「買わない、行かない、利用しない」を実行し、抗議の意志を示しましょう》と呼びかける PEACE CHOICE という団体による「ボイコットリスト」のビラには、21の対象企業と商品名、そして、それぞれについて、ボイコットの理由はなにか、具体的に消費者であるわたしたちはどうすればいいか、日本での企業名はなんというか、といった項目がコンパクトにまとめられていた。
かつて米国の友人が、米国では不正を犯した企業などに対し非難の意思を表すため市民たちは積極的にボイコット運動をするよ、と言っていたのを思い出し、そうだよ、そうだよ、わたしたち日本の市民にとっても、反戦のための具体的活動としてボイコット運動が有効だよ!と、思い至り、さっそくビラに書いてあったサイトを訪ねてみた。
http://www.PEACE-CHOICE.net/...
そこでは、ボイコットが「社会に大きな変革をもたらした」過去の実例が挙げられ、ボイコットが現実を変えてゆく具体的手段となりうる根拠を示していた。深く共感。そこで以下に引用:
「なぜボイコットなのか」
私たちが日々モノを買うことは、選挙のようなもので、製品をつくる企業や経済政策に一票を投じているのと同じことだと言われます。
また、ウェブスターの新コリジート英英辞典の第七版 (New Collegiate's Dictionary) によれば、ボイコットは次のように定義されています。「何らかの関わりを持つことを団結して拒絶すること。通常は、対象への不賛成の表明、あるいは何らかの条件を受け入れさせるために行われる。」
つまり、ボイコットとは、市場における民主主義の実践、消費者たちが、社会や経済を変えるための投票行為なのです。そして、それは誰もがいつでも一人でもできるアピールでありメッセージの発信でもあります。
ボイコットが社会に大きな変革をもたらした代表的な例としては、
・マハトマ・ガンジーが、人々に英国製の布地のボイコットを呼びかけて非暴力の運動を進めインドを独立に導いたこと。
・マーチン・ルーサー・キング牧師が組織したアラバマ州でのバスのボイコット運動がアメリカ公民権運動の発端となったこと。
・アパルトヘイト政策に対抗するために組織された南アフリカ共和国のボイコット運動が同国からの外資系企業の撤退を促してアパルトヘイト政策の廃止へとつながったこと。
などがあげられます。
また、1995年のフランスの核実験再開に抗議するフランス製品ボイコット運動では、南太平洋、日本、英国等世界の各地から起こった「フランスのワインは飲まない」の声がフランス政府を震撼させ、実験中止に追い込む大きな力となりました。
20世紀、世界の各地で、時代が大きく変わり、歴史が劇的な一歩を踏み出すような動きがあった時、「その始まりにボイコットありき」だったのです。
21世紀、地球市民の意志と力を示す世界一斉行動によって、人類の歴史に新たな進化をもたらしませんか?
( http://www.PEACE-CHOICE.net/why.html より引用)
PEACE CHOICE は具体的「ターゲット・期間・目的・対象アメリカ製品例」を、以下のように提示しています:
【ターゲット】
(2)石油および軍需に関係する企業
(3)環境・地域・労働者の人権に配慮しない多国籍企業
【期間】
【目的】
国際世論や国連を無視し、武力行使を強行したブッシュ政権を支える企業にプレッシャーを与えるため
【対象アメリカ製品例】
〈飲食〉
マクドナルド、米国産牛肉、コカコーラ(スプライト、ジョージアなど同社飲料)、ペプシ、ケロッグのシリアル、丸大豆100%と表示していないしょうゆ(遺伝子組み換え大豆)
〈エネルギー〉
東燃ゼネラル石油、モービル石油、エッソ石油(エクソン・モービル関連)のガソリンスタンド、カルテックス自動車エンジンオイル
〈金融〉
シティーバンク口座・外資預金、アクサ生保の個人年金・終身保険
〈娯楽〉
ディズニーランド、ディズニーキャラクター、ディズニー映画
〈コンピュータ〉
〈航空〉
ノースウェスト航空、ユナイテッド航空
〈タバコ〉
〈車〉
フォーカス、モンデオなどのフォード車