『原子炉解体』

「安全な原子炉を造ることが大切だった時代から、安全に原子炉を解体する時代へと移行している。」

「商業規模での原子力発電所についてみれば、その建設は一九五〇年代の後半から一九六〇年代にかけて始まっている。この頃に作られた原子力発電所は、今やすでに三〇年を超える運転を続けていることになる。原子力発電所の寿命は、一般にはこれまで四〇年くらいと考えられてきた。・・・・・現在、世界で運転が続けられている約四〇〇基の発電用原子炉のうち、開発初期に建設されたいくつかのものは、今世紀末から二一世紀にかけて、その寿命を終え運転を停止することが予想されている。・・・・・廃炉の時代は目前に来ているのである。」

だから

廃炉の技術とコストの問題を知っておくことがとても大事になってくる。

石川迪夫編著『原子炉解体ーー廃炉への道』(講談社 1993年;新装版2011年)

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ところで、この本の図6-1「寿命に達する軽水炉の5年間ごとの基数」(p.246)によると、

2011年から05年の間に約5基

2006年から10年の間に約10基

2011年から15年の間に約13基

が、寿命に達するとされている。

ちなみに、福島第一原子力発電所

1号機の営業運転開始日は1971年3月

2号機 営業運転開始日 1974年7月

3号機 営業運転開始日 1976年3月

結果的に1号機はぴったり40年で事故を起こしたことになってしまっている。

津波のせいってことになってるんだけどね。表向きは。

もはや、現在の原発を維持するかどうかって議論自体が、科学技術の観点からも不合理。

今ある原発は、廃炉に向かう方向にとーぜん進まざるをえない。

内田樹原発供養」

http://blog.tatsuru.com/2011/04/...

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