2016-01-01から1年間の記事一覧

見えるものと見えないもの

数年前チェルノブイリに出かけた。 今は廃村になっているコパチ村の幼稚園。床やフレームだけのベッドのうえに薄汚れたプラスチック製の人形が転がっている。手足がもがれたものもある。プリピャチには原子力発電所関連施設の従業員とその家族用の高層住宅、…

ベトナムに出かけた時のこと

コンラッドの『闇の奥』は他の英文学の小説とは明らかに違っていた。その頃大学生だった私の頭のなかに作られたコンゴ川のイメージは、『地獄の黙示録』を見て以来メコン川のイメージと重なり置き換えられていく。だからなのだと思う、初めてタイを訪れたと…

いま

操縦方法が分からない宇宙船に放り込まれめちゃくちゃ焦ってるわたしと、静かに遠くを眺めているわたしとが、同時にここにいる。 lucysounds.hatenablog.com

知覚のドアが開くようになれば

もし知覚のドアが開くようになれば すべてのものが ありのままのままに見えるだろう すべては無限だ なのに人間は自分を閉じ込め 自らの洞窟の狭い隙間からすべてを覗き見る以外できなくなっている If the doors of perception were cleansed every thing wo…

16小節目の旅の始まりはまだ続くよ

*16小節目の旅の始まり* ↑ は、2016年の今もまだ続いています "To judge something, you have to be there" --- Bronislaw Malinowski (1884-1942) ↑ 現場にいなくては決して分からないことがあると思う その ずうっーーーと先にあるものを 考えうる 最…

感性の再統合

それを薔薇の香りであるかのように直に感じとる能力 17世紀英国形而上詩人たちがかつて持っていたとされる 思想と感覚とが分かち難く結びついた感性の復活 Virginia Woolf, 『The Waves』(1931) http://ebooks.adelaide.edu.au/w/...

People Have the Power by Patti Smith

ぼくは明るく美しい夢を見ていた 眠りから覚めても 夢は消えず そこにあった 輝く谷間 純粋な空気が満ちあふれ 新しい 感覚の扉が開いた ぼくは目覚め 叫んだ ぼくらには 力がある あほだらどもがやってきたことの埋め合わせをする力が よい人たちに恩寵を施…

言葉のマントラをつくる

「おれは声をあげ 今、アメリカ語からマントラをつくろう おれは戦争の終結をここに宣言する! いにしえの日々の幻影!―― おれ自身の千年紀(ミレニアム)の始まりの言葉を発しよう 合衆国よ震えよ 国をしてすすり泣かしめよ、 議会をして自らの喜びを制定せ…