2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

『服従の心理』

スタンレー・ミルグラムによる、いわゆる「アイヒマン実験」と称される実験の報告書。 山形浩生訳の2008年新訳版。 【目次】 序文 謝辞 第1章 服従のジレンマ 第2章 検討方法 第3章 予想される行動 第4章 以外社との近接性 第5章 権威に直面した個人 第…

『真実和解委員会という選択』

〈「何らかの長期的な観点からのメリット(注:治療や補償や解放など)がない場合であっても、和解を措定することによって恨みを超えて語りが始まる」 そして、その語り、場合によっては対話というコミュニケーションは、修復的司法 (restorative justice) …

「非核三原則」を法制化する

日本には世界に誇るべき「非核三原則」というものがある。 あるはずなのだ。 例えば外務省のサイトでは「準祝・不拡散」のページでこのように述べている: 【非核三原則について】 日本が核兵器を持たず、作らず、持ち込ませずとの非核三原則を堅持すること…

ジョージ・パッカード『ライシャワーの昭和史』

米軍は1966年に岩国基地(山口県)に核爆弾を搭載した艦船を常駐させていた。 これは日米安全保障条約の重要な違反である。 在日米軍基地への核兵器配備の事実は、当時駐日アメリカ大使だったエドウィン・ライシャワーには知らされていなかった。しかし…

正義と平和と和解と笑いと喜びの世界を

「なぜ、私が黒人の解放運動にかかわっているかといえば、それは白人の解放にもつながるからですよ。白人は、私たち黒人が自由の身になるまで、決して自由になれない。 勝つ側につきなさい。抑圧、不正、搾取は、ことごとく敗北してきた。なぜなら神は、正義…

『国家の仮面が剥がされるときー南アフリカ「真実和解委員会」の記録』

〈 アパルトヘイト後の南アで人々が必要としたのは処罰ではなく「ウブントゥ」だった 〉 〈一九九五年十二月、南アフリカは真実和解委員会を設置することを決定し、私は、マンデラ大統領により委員長に任命されました。アパルトヘイト政策のもと、激しい虐待…

ビッグイシュー日本版 144号:特集 今、南アフリカ。めざす和解と多様性

2010年 FIFA ワールドカップの開会式を目前に控えて発行された『ビッグイシュー日本版 (THE BIG ISSUE JAPAN)』144号は南アフリカを本気で特集。 「自由とは、自分の鎖をはずすだけでなく、他人の自由を尊重し支える生き方」であると考えるネルソン・マンデ…

BS世界のドキュメンタリー『赦すことはできるのか〜南ア 真実和解委員会の記録〜』

〈シリーズ 南アフリカ 第1週 人種差別との闘い〉 赦すことはできるのか〜南ア 真実和解委員会の記録〜 原題: Long Nights Journey into Day 制作: Iris Films(アメリカ) 2000年 http://www.nhk.or.jp/wdoc/backnumber/... 2008年11月にNHK BS1 で放送…

村上春樹『アフターダーク』

高橋は間を置く。 「僕は主に刑事事件の裁判を傍聴した。暴行傷害とか、放火とか、強盗殺人とか。悪いやつがいて、悪いことをして、とっつかまって裁判にかけられる。お仕置きを受ける。そういう方がわかりやすいじゃないか。経済犯とか、思想犯みたいなやつ…

『天皇の逝く国で』

もっと早くに、関心空間にKW登録すべきだった本 これからの日本について真剣に考えたいと思っているひとたちにぜひ読んでもらいたい本 この本はこのように始まる: 「日本の天皇ヒロヒト、追号、昭和天皇は、一九八八年九月十九日、病にたおれ、翌八九年一月…

2010年サッカーワールドカップ in 南アフリカ

2010年6月11日から7月11日まで南アフリカで第19回FIFAワールドカップ開催。 ぜひとも今からでも出かける準備を。 なんて昨年の11月に書いてたら、2010年6月になりました。そして始まりました。 やったね! 昨年、念願かなって南アフリカに出かけたわたしと…

谷川俊太郎が訳した「世界人権宣言」

世界人権宣言(全文) http://www.amnesty.or.jp/modules/... 各条項を谷川俊太郎はこのように翻訳してくれました 谷川俊太郎による「世界人権宣言」 第1条 みんな仲間だ わたしたちはみな、生まれながらにして自由です。ひとりひとりがかけがえのない人間で…